今回は二宮敦人著「最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常」をご紹介します。
変わり者の巣窟、東京藝術大学。
入試倍率はなんと東京大学の3倍だというんだから驚きです…
●東京芸術大学のホームページはこちら
そんな芸術の最高峰ともいえる大学にはどんな学生が通っているのか?
一般人は知ることもないであろう、東京藝大を深掘っていく本書。
なんだかすごそうなところだなぁというイメージはあるものの、具体的なことはよくわからない人も多いはず。
さぁ藝大というカオスに踏み込んでみよう…!
ということでさっそく読了いたしましたので内容と感想をまとめております。
よろしければ参考にどうぞ!
内容
著者である二宮敦人さんが東京藝大の生徒やその卒業生たちにインタビューを行い、どんな大学生活を送ってきたのかをまとめた一冊。
本書を書くきっかけとなったのは、著者の奥さんも藝大生だったからというなんとも面白い理由。
ピアノやヴァィオリンなど聞き覚えのある音楽の分野から、彫金や鍛金、漆芸などあまり聞き覚えのない工芸の分野まで様々な特色の専攻が存在する変わった大学でもある。
しかも卒業後は謎の失踪を遂げる人もいるという。
多くの学生のインタビューから見えてくる魔境、東京藝大。
若くして芸術の天才となった彼らは何を思い、どういった学生生活を過ごすのか?
ちなみにインタビューされている学生の中には、なんとKing gnuのボーカルである井口理さんの名前も…!?
普段の生活から少し離れ非日常を感じることができる、おもしろおかしいカオスな一冊。
感想
東京藝術大学。
名前は知れど、どんな場所なのかはさっぱりわかりませんでした。
テレビに出ている有名人が東京藝術大学の出身だというのは時たま耳にしますが、まさかこんなにも風変わりな場所だとは…!
前述したようにとにかく入学難易度が高く、よく東大生が唯一受からない大学だなんて紹介の仕方もされます。
藝大生は変わり者ばかりだとは言いますが、恐らく芸術の分野に長けている人って普通じゃだめなんですよね。
何か一つ自分の中に芯を持ち、いかなる環境でもそれを貫き通すくらいの根性がないとダメで。
そうなってくると嫌でも普通ではいられないわけです。
本書の内容はそんな藝大生にインタビューした生の声がたくさん載っており、そのどれもが「本当に学生なの?」というくらいしっかりとした、自分の考えをきちんと持った意見ばかり。
昨今では自分探しという言葉もあるように、自分は一体何者なのか、どうなっていきたいのかと思い悩んでいる方もたくさんいらっしゃることでしょう。
書店では自己分析本が流行ったりしていますもんね。
自分探しをしている人にとってはとにかく個性的な学生がたくさん出てきますので、本書を読めば少し自分を奮い立たせる起爆剤になるかもしれません。
ちなみに個人的な見所は、King gnuのボーカルである井口理さんがしれっと登場する部分。
登場するとは知らずに購入したのでかなりびっくりでした(笑)
※管理人はKing gnuのにわかファンです。
他の学生同様、なんてことのない形でインタビューを受けているのですがそれもそのはず、当時は井口さんも藝大生のためデビュー前。
学生時の思いを語っているのでKing gnuファンにとっても楽しめる内容になっています。
インタビューを読んで改めて感じる東京藝大のカオスっぷり。
本書を読むことによってかなり刺激を受けましたし、こんなにも若くして何かに一生懸命頑張っている人がたくさんいるのに、自分はまだまだだなぁと改めて考えることができました。
普通のインタビュー集のようでもあるのですが、大多数の人には自己啓発本としても活用できると感じます。
変わり者はたくさん登場しますが難しいことが書いているわけではなく、とても読みやすいソフトな内容なので雑誌感覚でスラスラ読了することができました。
読書初心者にもオススメの一冊!
終わりに
今回は二宮敦人著「最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常」をご紹介しました。
天才たちのカオスな日常を体感することのできる、とても興味深い一冊。
これから藝大に進みたいという人はもちろんのこと、芸術という分野に足を踏み入れたことのない人も楽しめる一冊となっています。
ぜひ一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。
本記事が少しでも皆様の参考になれば幸いでございます!