1992年の発売から今もなお多くの方に読まれている探し物絵本・「ミッケ!」シリーズ。
ほとんどの人が知っているくらい有名でずっと人気、私もミッケ!が大好きで何冊か持っています。
様々なお題から特定の物を探すのがミッケ!の特徴ですが、時にはどうしても見つからず答えを見たいと思ったことはありませんか?
しかしネットで調べてみてもきちんとした答えは存在せず、現に公式からも答えは発表されていません。
物を探す絵本なのに答えがないってどういうこと?と思いますが、そこには作者のあるこだわりが隠されているようです。
今回はミッケ!に答え合わせがない理由やこれまで発売されたミッケ!を簡単にご紹介したいと思います。
ミッケ!に答え合わせが存在しないのは作者のこだわり
ミッケ!に答え合わせがないのは作者であるウォルター・ウィックさんのあるこだわりが理由だと言います。
そのこだわりとは「みんなで答えを悩みながら考えて欲しい」というもの。
探しづらい物も敢えて答えを明かさないことで、みんなで悩む時間が生まれます。
するとミッケ!をしている全員が1つの目標、つまりお題に書かれている物探しに全力で集中し、見つけた時の感動や達成感はより大きなものとなる。
物を探すだけではなく、それまでの過程や探し終えた後のことも考えて、ウォルターさんは1作目から現在の最新作まで答え合わせを公開しないことを徹底されています。
ミッケ!をしていると、どうしても見つからないものってありますよね。
もしくは見つかったけど「本当にこれか…?」と感じることもしばしば。
答え合わせがないということは、つまりミッケ!には正解がないとも解釈できます。
たとえ見つからなくても、なんだかちょっと違うっぽくても、私はみんなで楽しめたならそれが答えなんだと思います。
もちろんひとりでやったって良いんです、答えがないんですから。
探し物絵本だと言っているのに答えを載せないという、そもそもこの発想も凄いですよね。
答え合わせがないミッケ!、ありそうでなかったこの発想こそが多くの人々を惹きつける魅力なのかもしれません。
編集者にすら答え合わせがない?
ミッケ!シリーズは1992年にアメリカで生まれ、同年には小学館から日本語版が出版されました。
もちろんアメリカから原本が届き、それを日本語に要約する形で編集をしていくんだと思うんですが、ここで驚きの事実が。
なんと日本語版ミッケ!の担当編集者はアメリカから答えをもらっていないんだそうです。
え、じゃあどうやって編集すんの…?となるわけですが、まさかの「担当編集者自身も全部自分で答えを探す」という衝撃の事実が。
日本語版ミッケ!の担当編集は桑原さん(2003年当時)という方だそうで、現在も編集に関わっているかは不明ですが自分で探したほうが読者の気持ちになれて喜びが多いと語っています。
これめちゃくちゃ凄くないか…ぶったまげますよこりゃあ。
作者のウォルターさんだけでなく、担当編集の方のこだわりも相まってミッケ!という素晴らしい作品が出来上がっているんですね。
ミッケ!は答え合わせがないからヒットした?
ここからは私自身の考えになるんですが、ミッケ!は答えがないからこそヒットしたのではないかと感じるんです。
私の考えるミッケ!の魅力のひとつ「何回でも楽しめるところ」がポイント。
次に同じミッケ!をしたとき、ある程度の場所は覚えているものの、記憶も曖昧になっていて再度楽しむことができていませんでしたか?
一度読んでから間もなかったり記憶力がとてつもない人は別ですが、私は2回目も3回目も探すときは多少手こずります。
しかし仮に探し物の箇所に赤丸印が付いているような、とても分かりやすい答え合わせが存在したとしましょう。
その答え合わせを見た場合、ただ自分が見つけただけの時と比べると印象にも残りやすく、なかなか記憶が消えないと思います。
そうなると次にやったときに楽しみ辛く、ミッケ!を楽しむ機会が減ってしまいます。
つまり逆に、答えを曖昧にしたことで記憶も曖昧になり、2回目も3回目も楽しめるということです。
よってミッケ!の楽しさをたくさん感じた読者が、別の作品も買ってみよう!という購買意欲に繋がり、ここまでヒットしたのではないかと思います。
これまで発売されたミッケ!
2024年12月現在で発売されているミッケ!はおよそ50作品ほどあり、どれも物を探すことは共通していますがそれぞれテーマが違います。
ここでは、これまで発売されたミッケ!を少しご紹介したいと思います。
まずはこちらの探偵がテーマとなっているミッケ!です。
黒ベースの表紙に色とりどりの探し物が散りばめられていてなんだかおしゃれ、ザ・ミッケ!らしい見た目をしています。
鍵穴を覗きながら探したり、描かれた絵の中から探したりと、バラエティ豊かなシチュエーションで楽しめるのでおすすめですよ。
こちらは海賊船をテーマにしたミッケ!です。
遭難した海賊船・バウンティフル号を追って宝箱や沈没船から探し物を見つけていきます。
特に男の子が好きそうなテーマですよね、見た目もカッコ良くて気分はまるで海賊の船長。
いざミッケ!の旅へ出向だ!
最後は不思議な商品が置いてあるおみせをテーマにしたミッケ!です。
表紙に大きく映っているのがへんてこりんなおみせの入り口。
どのページも独特な世界観で、見ているとなんだか不思議な気分になってしまいます。
いったいどんな物が置いてあるのか、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
ミッケ!とチャレンジ ミッケ!がある
ミッケ!シリーズには大きく分けて通常の「I SPY ミッケ!」と「チャレンジミッケ!」の2種類があります。
2つの違いについてはこちらの記事で解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。
作品数も数多くあるのでどれを買うか迷ってしまいますが、どのミッケ!を選んでも楽しめるのは間違いなし。
1つ1つに特徴があるので、ぜひお気に入りを見つけてお手に取ってみることをおすすめします。
ミッケ!に答え合わせがないのはなぜ?まとめ
今回はミッケ!に答え合わせがない理由やこれまで発売されたミッケ!を簡単にご紹介してみました。
これだけ考えられているからこそ、たくさんの人に愛されロングセラーのミッケ!が出来上がっているんですね。
なんだかもっとミッケ!を好きになれた気がします、また探し物を見つけたくなってきたぞ。
答えがなくて残念…なんて思わずに、あえて答え合わせを作っていないミッケ!をぜひ家族や友達、恋人と楽しんでみてくださいね!
本記事が少しでも多くの方の参考となりましたら幸いです。