本記事は下町ロケットのあらすじや読んだ感想、ドラマ情報を簡単に記載しております。結末に関するネタバレは含みませんのでまだ読まれていない方もぜひチェックしてみてください。
池井戸潤著「下町ロケット」
多くの人が一度は耳にしたことのある、言わずと知れた池井戸潤さんの代表作です。
書籍のみならずラジオやテレビでもドラマ化がされるなど、メディアでも大きく取り上げられておりその人気ぶりが伺えますね。
こんなにも人気で有名な小説家なのに、何を隠そう池井戸作品を読むのが初めてな私。
いやはや、読書素人とはいえお恥ずかしい限りでございます。
ということでさっそく急ぎ読了したので、あらすじや感想と共にドラマ情報をまとめてみました。
話題の本を読みたいけど時間がない…。
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小説・下町ロケットの概要
2010年11月24日小学館より刊行、その後2013年12月21日小学館文庫より文庫化。
第145回の直木賞を受賞し、第24回山本周五郎賞の候補作ともなりました。
発表されてから多くの方々に楽しまれており、特にTBS系列でドラマ化されたことがきっかけで人気が爆発。
主人公役だった阿部寛さんの素晴らしい演技も相まって人気はさらに加速してきました。
池井戸潤さんといえば本作以外にもかなり話題となった半沢直樹シリーズや空飛ぶタイヤ、七つの会議、陸王など話題作を数えるとキリがないことで超有名。
本作はタイトルの通り、下町にある中小企業「佃製作所」で製造されるロケットエンジンのパーツを巡って物語が展開していきます。
あらすじ
ここからは下町ロケットのあらすじ冒頭をネタバレ無しで簡単に紹介して参ります。
それでもまったく知らない状態から作品を楽しみたい方はここで引き返してね!
ロケットエンジン開発経験のある中小企業社長
主人公・佃航平(つくだ こうへい)は家業である精密機械製造業「佃製作所」の社長として日々奮闘。
彼は宇宙科学開発機構の元研究員として、過去にロケットの打ち上げプロジェクトに携わった経歴を持つ。
かつて開発を行っていた大型水素エンジン「セイレーン」はギリシャ神話に登場する海の精を元に名づけられた。
やっとの思いで開発したこのエンジンを搭載したロケットは、発射後に異常を来たし地面を離れた212秒後に墜落。
皮肉にもその名の通り敢なく海へ還ることとなってしまう。
その後、先代の社長である父親の死に伴い宇宙化学開発機構を辞め、佃製作所を継いだ。
これまでのエンジン開発経験を活かし、航平は兼ねてより佃製作所が強みとしていた電子部品から一転、より精度の求められるエンジンやその周辺デバイスを手掛けるようになる。
主要取引先からの申し出
佃製作所の主要取引先である京浜マシナリー、同社部長の徳田から呼び出された航平は突如として取引終了の申し出を受ける。
決して大きい企業ではない佃製作所、主要取引先が無くなれば当然資金も回らず経営の危機に陥る。
そこで航平はメインバンク・白水銀行の融資担当者である柳生へ三億円の融資を申し込むが、借入金が多いことを理由に渋られてしまう。
頭を抱える航平をさらに追い込むかのように東京地方裁判所からある封筒が届く。
それは競合相手・ナカシマ工業から特許侵害に関する知らせであった。
巨額の損害賠償
佃製作所で開発している商品・ステラ。
小型エンジンとその関連部品を製造する佃製作所のラインナップでも稼ぎ頭となっているヒット商品だ。
その大事な商品に対し、ナカシマ工業は同社が開発したエンジンの模倣と断定し訴えてきたのだった。
問題はその損害賠償額である90億円。
ただでさえ資金繰りに困っているのにこんな大金払えるわけがない。
おまけにナカシマ工業はこうした法廷戦略を得意としており、仮に勝訴しても長期的な裁判を戦う体力が佃製作所にはもう無かった。
まさに絶体絶命の大ピンチ。
この圧倒的不利な状況から、航平は大逆転を起こすことができるのか。
ドラマ情報
下町ロケットは2015年よりTBS系・日曜劇場の枠でTVドラマ化されました。
ストーリーも去ることながらキャストの演技力も素晴らしいことで人気が高まり、2015年度の民放ドラマとしては最高となる視聴率20.4%を記録。
その後は2019年に放送された特別編を最後に放送が終了しています。
主要キャストは以下のとおりです。
- 佃航平 – 阿部寛
- 和泉沙耶 – 平淑恵
- 佃利菜 – 若山詩音
- 神谷修一 – 渡辺徹
- 柳生哲二 – 原つとむ
- 殿村直弘 – 鶴田忍
- 津野薫 – 根本泰彦
- 財前道生 – 橋爪功
- 富山敬治 – 益岡徹
- 水原重治 – 勝部演之
この他にWOWOWでもTVドラマ化がされており、こちらの主演は俳優の三上博史さんが務めています。
小説・下町ロケットの感想
最後に下町ロケットを読んだ感想を簡単にまとめていきます。
数々の災難が降り注ぐも、周りの力添えもあってどん底から這い上がる素晴らしいヒューマンドラマでした!
次から次へと立ちはだかる壁
佃航平に降りかかるたくさんの困難、そして最後に起こるどんでん返しまで話の構成がとても素晴らしい。
主要な取引先から取引終了の知らせ、銀行では融資を渋られる、ライバル会社に特許侵害で訴えられるなど、読み手が経営者だった場合ゾッとするような出来事が同時に押し寄せてきます。
もし倒産となれば従業員は路頭に迷うこととなり、経営者である航平はとても辛い状況の中で戦っていかなければなりません。
経営の大変さに加えて、いかに給料が低いとは言え普通の会社員の働きやすさが再認識できますね。
ひとつひとつの出来事にとてもリアリティがあり、現実で起こってもおかしくないような出来事の中で航平が奮闘する姿を見るとだんだん胸が熱くなっていきます。
たくさんの悩みや仕事を抱えながら今を生きる全ての社会人に響くようなお話。
胸が暑くなるヒューマンドラマを感じたい方にぜひおすすめの作品です。
諦めない気持ちを教えてくれる
いくら困難な状況になっても諦めない航平。
彼は経営者として、何より男として最後まで逃げずに戦い続けます。
仕事をする上では誰しもが大小関係なく悩みを抱えるもの。
何を隠そう私も仕事では悩んでばっかり、些細なものから大きいものまで数えればキリがないほどです。
時には全てがどうでも良くなって投げ出したい気分にもなりますが、なんとかここまで食い繋いできました。
人によって様々なサラリーマン人生、こんなに不運が重なっても頑張れる奴がいるんだなぁと架空の人物ながら航平に感動を覚えます。
そうですよ皆さん、夢は諦めるものではなく描くものです。(え、もしかして良いこと言った?)
時にはへこたれながらもとにかく諦めないことが大事、航平の姿を想像していると気持ちもポジティブになっていく気がします。
働いている全ての方々、下町ロケットを読んで共に頑張りましょう…!
光る池井戸潤の作家力
冒頭でも少し触れましたが、下町ロケットは私が初めて読んだ池井戸作品。
もちろん名前は存じておりましたがなかなか手に取るタイミングがなく、気付けば時間だけが経過。
改めて読み進めると、なんてもったいないことをしていたんだろうと実感せざるを得ませんでした…。
とにかく純粋に面白い、会社内だけでなく外部とのやり取りを細かく文章で描写してくれているので複雑そうに見えるも内容が理解しやすく読んでいて飽きません。
小説を読んでいると文章だけでは分かりづらい表現が散見されますが、私自身は下町ロケットにそういったものを感じませんでした。
些細な読み辛さや分かり辛さの積み重ねで「この作家さんちょっと苦手かも…」というネガティブな感情が生まれてしまう読書。
逆に最後まできちんと理解して楽しく読めれば作家さんとの相性の良さに嬉しくなります。
ファンがとてつもなく多い池井戸潤さんは、お話の中でこうしたポイントをしっかり捉えているからこそ、長きに渡って人気が衰えないんでしょうね。
下町ロケットの面白さだけでなく、改めて池井戸さんの作家としての手腕を再認識させられる良作でした。
小説・下町ロケットのあらすじと感想、ドラマ情報まとめ
今回は下町ロケットのあらすじや読んだ感想、ドラマ情報を簡単にまとめてみました。
情熱を感じるヒューマンドラマを書かせたら池井戸潤の右に出る者なしと感じさせる素晴らしい作品。
多くの人が楽しめるのはもちろんのこと、私の情熱を鼓舞してくれたことに改めて感謝の気持ちすら芽生えます。
諦めが肝心とはよく言いますが、自分が信じた道を諦めずに突き進む人ってとてもかっこいいですよね。
すこーしでも気になった方はぜひ読んでみてください。
本記事が少しでも多くの方の参考になりましたら幸いでございます。
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