PR

下町ロケット/池井戸潤「あらすじ・感想(ネタバレなし)」

下町ロケット,池井戸潤,内容,感想 文芸
記事内に広告を掲載しています。

今回は池井戸潤著「下町ロケット」をご紹介いたします。

2010年11月24日小学館より刊行、第145回直木賞受賞作品。

言わずと知れた池井戸潤さんの代表作である。

多くの人が一度は耳にしたことのある作品ではなかろうか。

また小説だけではなく、ラジオやテレビでもドラマ化されるなどメディアでも大きく取り上げられておりその人気ぶりが伺える。

さらに池井戸潤さんといえば本作以外にも、かなり話題となった半沢直樹シリーズや空飛ぶタイヤ、七つの会議、陸王など話題作を数えるとキリがないほど上げられる。
※今後読んで感想書きます、これ絶対。

こんなにも人気で有名な小説家なのに、何を隠そう私は今回池井戸作品を見るのが初めてだ。

いやはや、素人とはいえ読書に関する記事を書いている身としてこれほど恥ずかしいことはない。

ということでさっそく読了したので、本作のあらすじや感想をまとめてみる。

まあ…とても面白かった、というのは言うまでもないだろう。

下町ロケットが気になる方だけでなく、これから読書を始めたい方でも読みやすい作品となっていたのでぜひ参考にして頂けると幸いだ!

スポンサーリンク

あらすじ

あらすじに関しては簡単に、ネタバレが無いよう紹介して参ります。

それでもまったく知らない状態から本作を楽しみたい方はUターンしてね。

かつて抱いたロケットを飛ばすという夢

主人公「佃 航平(つくだ こうへい)」は家業である精密機械製造業「佃製作所」の社長として日々汗を流している。

そんな彼は宇宙科学開発機構の元研究員として過去にロケットの打ち上げプロジェクトに携わっていた。

かつて開発を行っていた大型水素エンジン「セイレーン」。

水素を原動力としたこのエンジンの名前はギリシャ神話に登場する海の精を元に名づけられた。

しかしエンジンを搭載したロケットは発射後に異常を来たし地面を離れた212秒後に墜落。
その名の通り敢なく海へ還ることとなった。

そんな佃が社長となったのは7年前のこと。
先代の社長である父親の死に伴って家業の佃製作所を継いだ。

大学と研究所で主にエンジンを研究してきた佃は、佃製作所がかつて強みとしていた電子部品から一転、より精度の求められるエンジンやその周辺デバイスを手掛けるようになっていた。

かつて夢見た自分の開発したエンジンでロケットを飛ばすという夢。

現在の佃には夢のまた夢であるが…
ロケットに関わることもなくなり、夢とは程遠い場所で今日もがむしゃらに社長業に精を出す。

下町の現実

佃製作所の主要取引先である京浜マシナリー。
同社部長の徳田から呼び出された佃は、急な取引終了の申し出を受ける。

主要な取り引きがなくなれば当然会社の資金繰りはうまくいかない。

そこで白水銀行の融資担当者である柳生へ三億円の融資を申し込むが、借入金が多いことを理由に渋られてしまう。

さらに追い討ちをかけるように東京地方裁判所から封筒が届く。
なんとそれは競争相手のナカシマ工業からの特許侵害の知らせであった。

佃製作所で開発している「ステラ」。

小型エンジンとその関連部品を製造する佃製作所のラインナップの中でも稼ぎ頭となっているそのヒット商品に対し、ナカシマ工業は同社が開発したエンジンの模倣と断定し訴えてきたのだ。

問題はその損害賠償額である「90億円」

ただでさえ資金繰りに困っているのにこんな大金払えるわけがない。

不運は重なることもあるが、こんなにも波のように押し寄せることがあるだろうか…

幾重にも立ちはだかる大きな壁を、佃は乗り越えることができるのか。

そして夢の続きを描くことはできるのか。

感想

佃に降りかかるたくさんの困難、そして最後に起こるどんでん返しまで、話の構成がとても素晴らしい。

最後まで諦めない佃やその周りの人物、そして敵対する相手との背景や気持ちの移り変わりが読者にも伝わりやすいように細かく描かれており、読んでいてついついぐっと気持ちが入ってしまった。

現在働いている世のサラリーマン諸君には特に響く作品となっている。

仕事をする上では誰しもが大小関係なく悩みを抱えるもの。

いろいろあるサラリーマン人生、こんに不運が重なっても頑張れるやつがいるんだなと架空の人物ながらに感動を覚える。

ただでさえ不況と騒がれるこの世の中、ネガティブなニュースも多く夢を諦める人もいるのではないか。

だがこの作品を読むことで改めて、夢は諦めることではなく描くものだと実感させられる。

夢を諦めそうな人、大きな壁に立ちはだかっている人はぜひこの作品を読んで自分を奮い立たせてほしい。

あなたならきっと大丈夫、共に頑張ろう!

…と、思わせてくれるくらい気持ちが大きくなる夢に溢れた作品でした。

まとめ

今回は池井戸潤著「下町ロケット」をご紹介いたしました!

改めて、幾重もの伏線が張られた複雑な物語を書かせたら池井戸潤の右に出る者なしと感じさせる素晴らしい作品。

多くの人が楽しめるのはもちろんのこと、現役サラリーマンである私の情熱を鼓舞してくれたことに改めて感謝の気持ちすら芽生えます…

諦めが肝心とはよく言いますが、自分が信じた道を諦めずに突き進む人ってとてもかっこいいですよね。

その他にも読んだ作品の紹介記事を書いています。

ぜひお時間あれば目を通してみてください。

本記事が少しでも多くの方に参考になれば幸いでございます。

タイトルとURLをコピーしました