本記事ではアヒルと鴨のコインロッカーのネタバレ含む感想や映画情報などをまとめています。まだ読まれていない方は十分注意してくださいね!
伊坂幸太郎著「アヒルと鴨のコインロッカー」
これまで様々な有名作を生み出してきた伊坂幸太郎さん、中でも特に有名な作品のひとつにアヒルと鴨のコインロッカーがあります。
一度聞いたら頭から離れない響きの作品名、内容は知らずともそのタイトルを知っている人はたくさんいることでしょうね。もちろん私も知ってはいたのですが読んだことはなく…。
調べなくとも面白いという噂は耳に入り込んでおりましたので、今更ながらに読了させていただきました。いやぁこれは傑作だわ。
この面白さを少しでも多くの方にお伝えしたい!ということで本記事を書いてみますよ。
さっそくアヒルと鴨のコインロッカーのネタバレを含む感想と共に映画に関する情報を簡単にまとめます!
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アヒルと鴨のコインロッカーの概要
2003年11月東京創元社より刊行。
第25回吉川英治文学新人賞の受賞を始め、2004年度の週刊文春ミステリーベスト10では4位、2005年度「このミステリーがすごい!」では2位と、多方面で評価を得ている素晴らしい作品です。
伊坂作品ではお馴染みの宮城県仙台市が主な舞台となっており、土地勘のある方はなんとなくあそこらへんかな〜という想像をしながらも楽しめちゃう。
本作は伊坂さんの5作目となる小説で、すでにオデュボーンの祈りや重力ピエロで話題となっていた伊坂さんを更に有名にした作品でもあります!
あらすじ
大学生・椎名の現在を描く物語とペットショップで働く女性・琴美の2年前の物語を交互に描くカットバック形式でお話は展開していきます。
この春に大学へと入学した椎名は、関東の実家から一人暮らしのため仙台のアパートへ引っ越した。
そこで少し変わった隣人・河崎に出会うと「本屋で広辞苑を盗まないか」と誘われる。
椎名は裏口で待っていて、ドアを蹴るだけで良い。そこまで難しくはない要望を断りきれなかった椎名は、河崎と共に本屋を襲うこととなった。
2年前、肌が白く表情のない麗子のぺットショップで働いていた琴美はブータン人であるキンレィ・ドルジと付き合っていた。
ある時、最近騒がれているペット惨殺事件の犯人たちに偶然出会った琴美とドルジは因縁を付けられてしまう。
その後彼らに襲われる琴美だったが、ドルジや元恋人・河崎の助けもあり、逆に犯人を追い詰めようと考える。
河崎が広辞苑を盗んだ動機は?琴美とドルジはその後どうなった?次第に繋がる現在と2年前の物語。
映画情報
映画のロケは全て舞台となった仙台を中心とした宮城県内で行われました。
さらに全国公開日は2007年6月23日でしたが、少し前の5月12日に宮城県のみ先行公開されるという特別仕様。
小説を読んだ方ならお分かりであろう。「どうやってこの話を映像で表現するんだ?」という疑問は多くの人が感じたことであり、それは原作者の伊坂幸太郎さんも同じだったようで「この作品を映画にするのは、難しいと思った」というコメントを残しています。
映画の主な出演者は以下の通りです。
椎名 - 濱田岳
河崎 - 永山瑛太
ドルジ - 田村圭生
琴美 - 関めぐみ
謎の男 - 松田龍平
麗子 - 大塚寧々
今もなおドラマや映画の第一線で活躍する俳優さんばかりでとても豪華なメンツですよね!
にしても小説版には出てこない「謎の男」が気になりますね…。
アヒルと鴨のコインロッカーネタバレ感想
最後にアヒルと鴨のコインロッカーを読了した後のネタバレ含む感想をまとめたいと思います。色々な伏線や結末に関わる箇所にも触れますので、作品を楽しんでから読んでいただくことをおすすめします!
2つの物語を交互に読めて面白い
先にも述べた通りこちらの作品は椎名の現在と琴美の2年前の物語が交互に描かれているカットバック形式で展開していきます。
2つの物語が同時進行していくので読んでいても飽きることがなく、どちらとも展開が気になりすぎてとにかくずっと面白いのが特徴的。
ときにはハラハラした内容のまま物語が切り替わり片方の展開が気になってしょうがない時もある。だけど、どちらを読んでもやっぱり面白いんだなぁ。
カットバック形式は本来であれば映画の手法らしいのですが、それを小説の中に落とし込むのはさすが伊坂幸太郎さん。文字を読んでいるのに映画みたいという感じがしたのは私だけではないはず。
話が進むに連れて2つの物語は交差していき、交わることのなかった点が徐々に繋がっていきます。ところどころに散りばめられた伏線が回収されるたびに驚きの連続でした。
話がとても分かりやすい=読みやすい
本作を読んでいて感じたことは、登場人物がややこしくなくてとても分かりやすく覚えやすいということでしょうか。
大学に入学したばかりで少し気の弱い青年・椎名。イケメンで数々の女を落としてる意外と謎の多い河崎。ペットショップで働く河崎の元恋人・琴美。琴美の現在の恋人・ドルジに、美人だけど表情がまったくないペットショップ店長の麗子。
基本的にこの5人を中心としてお話しが展開していき、あまり登場人物が増えていくこともないので読んでいて話を理解しやすい印象でした。
もちろん単純な話すぎるということもなく、とても奥の深い作品であることは間違いないです。ただここまで奥が深いのに読了後の疲労感を感じない作品も珍しいなぁと。個人的にこれって本を読むにあたりとても大事なポイントだと感じます。
小説ってもちろん文字が多いので内容を理解するスピードも人によってまちまち。あまりにも登場人物が多かったり、話の背景が複雑に絡み合っていたりすると、仮に面白い作品でも読んでいてとても疲れるんですよね。
それが読書慣れしていない人だと途中で読むのを辞めてしまう要因になっちゃったり。その点で言うとアヒルと鴨のコインロッカーは読書初心者でも読了しやすい作品であると言えるでしょう。
結末は小説ならではのどんでん返し
なんと言っても本作品はオチが本当に面白い。
2つの物語がどんどん進んでいくと、最終的に琴美と河崎は2年前に亡くなっていたことが判明。どうりで現在の椎名の物語には一向に琴美が出てこないわけだ…。あれでも河崎は出てきてるよね?なんで?
そして椎名がずっと河崎だと思っていた人物が実はドルジだということが分かりました。いやいや凄い展開すぎる。
これ、改めて振り返ると小説ならではの「どんでん返し」ですよね。そりゃあ文字しかないんだから河崎やドルジの顔を知る術もないし、物語にそう書かれていたら椎名と一緒に居たのは河崎だと思うに決まってる。
これがアヒルと鴨のコインロッカー最大のトリックでもあり、逆に読みながらこれに気付いた人はマジで凄い。
でも更に凄いのはこの作品が映画になっているということ。この一番面白いポイントを映像でどうやって表現しているんだ…?考えただけで映画も観たくなってきますよね。
私はまだ映画を観ていないんですが…絶対観ます。なのであなたもぜひ観ましょう。
もう一度記憶を真っ白にして読みたくなるくらい面白い作品でございました!
アヒルと鴨のコインロッカーのネタバレ感想と映画情報まとめ
今回はアヒルと鴨のコインロッカーのネタバレ含む感想や映画情報などをまとめてみました。
ほんとによくこの作品を映画にしたなぁ…改めて考えても凄いことですよ。毎度のことながら伊坂さんの作品は本当に面白い、こりゃファンも増えるわけだ。
小説からでも映画からでもOK。とにかく気になる方はどちらかをご覧になってみてくださいね!
本記事が少しでも多くの方の参考となりましたら幸いです。
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