今回は伊坂幸太郎著「AX アックス」をご紹介します。
「グラスホッパー」「マリアビートル」に続く、伊坂幸太郎による殺し屋シリーズ第3弾!
伊坂さんの殺し屋シリーズはかなりの人気作、その最新作ということで注目を浴びました。
また、2018年には本屋大賞にノミネート。
本屋大賞といえば数ある書籍を対象にした賞の中でも、毎年かなり注目を浴びる大きな賞です!
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ちなみに前作のマリアビートルはあのブラッド・ピットが主演で2022年映画化予定。
今後本作も映画化がある…かも?
ということでさっそく読了致しました。
以下、あらすじと感想になりますので参考までにどうぞ!
あらすじ
主人公は超凄腕の殺し屋「兜」。
殺し屋というと生涯孤独を貫き、秘密裏に依頼を遂行する…
というイメージだが、兜はまさかの妻子持ち。
しかも恐妻家であるため、妻には頭も上がらない。
妻のご機嫌を伺い、自分の意見は二の次。
唯一の救いは息子の克巳がある程度自分の味方だということ、確信は無いが。
兜は克巳が生まれて以来、殺し屋引退を考えていた。
自分が殺し屋だということを家族は知らず、これまでずっとサラリーマンということにしている。
ここらでそろそろ普通の生活を送りたい。
だがしかし、引退には莫大な金が必要となる。
特殊な仕事が故に、簡単にはやめられないのだ。
引退資金を稼ぐため、渋々殺し屋を続ける兜だったが依頼を受け続ける中で衝撃の出会いが…
果たして兜は無事に殺し屋を引退し、普通の生活を送ることができるのか?
コメディ要素と感動要素が混ざった、他にない殺し屋エンターテインメント作品!
感想
下記感想には若干のネタバレがございます!
新鮮な気持ちで読みたい方はご注意くだされ。
本作品を読む前に、簡単なあらすじは読んでいたものの。
まさか殺し屋がこんなにのほほんと、しかも妻にびびる奴だとは思ってもみず、思わず笑いながら読み進めてしまいました。
想像していたものより良い意味でかなりギャップが凄かった…(笑)
勉強不足にもほどがあるのだが、そもそも伊坂さんの作品をそこまで読んだことがなく、一体どんな世界観なんだろう…自分に合わなかったらどうしようという気持ちで読み始めました。
しかしそんな心配はまったく必要ありませんでしたね。
殺し屋というくらいなので重苦しいような、もちろん人を殺すシーンもあるだろうし辛いシーンがたくさんあるのかな?と思っていましたが。
たしかにそういったシーンはあるのですが、そこまで暗い気持ちにさせられないというか。
クスッと笑えるシーンのほうが多かったので多くの人にオススメできる一冊だと思います。
個人的一番の見所は主人公である兜と妻、息子である克巳の家族のやりとり。
兜は妻について、嫌いであるとか苦手であるとかはないと発言していますが、内容を読む限りではびびっているのは間違いなし。
そしていいところで克巳が助け舟を出してくれるのだが、その一連の流れがほっこりして笑える。
どの家庭でもやはり女は強いのか…うちもそうだなぁ…
なんて共感しつつ、お互い大変だなと思いつつ。
また、物語の終わり方はしんみりと、少し感動も入っていてとても心地の良い終わり方でした。
アクション的な要素はほとんどなく、どちらかというと兜や他の登場人物の人間模様を描く、ドキドキしつつもほっこり読める他にはないストーリーです。
気になる方はぜひご覧になってみてください…!
終わりに
今回は伊坂幸太郎著「AX アックス」をご紹介しました。
前述した通り、この他にも伊坂幸太郎殺し屋シリーズは「グラスホッパー」「マリアビートル」と2作品ございます。
また、伊坂さんは殺し屋シリーズ意外もたくさんの有名作を世に送り出している方です。
面白い作品がまだまだありますよ!
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これからも順次紹介して参りますので少々お待ちくださいませ!
本記事が少しでも皆様の参考になれば幸いでございます。