PR

成瀬は天下を取りにいくのあらすじと感想!我が道を行く彼女に憧れること間違いなし?

成瀬は天下を取りにいく,あらすじ,ネタバレ,感想,本屋大賞,続編,西武,滋賀 文芸
記事内に広告を掲載しています。

この記事では、成瀬は天下を取りにいくのあらすじと感想をまとめています。極力ネタバレは含んでおりませんが内容については触れておりますのでまだ読まれていな方はご注意ください。


宮島未奈著「成瀬は天下を取りにいく」

2023年3月新潮社より刊行、著者である宮島未奈さんの小説家デビュー作品です。第20回「女による女のためのR-18文学賞」大賞/読者賞/友近賞を受賞、「キノベス!2024」第1位、そして2024年本屋大賞受賞と、数々の賞を受賞しており2024年4月23日現在ではなんと14冠を達成しています。

また本書帯にはアーティストの西川貴教さんや女優の南沢奈央さん、芸人の友近さんなどがコメントを寄せており、その注目度の高さが窺えますね。

タイトルから察するに、成瀬が天下を取りにいくのであろうその内容はいったいどんなものとなっているのでしょうか?

さっそく読了いたしましたのであらすじと感想をまとめてまいります!

スポンサーリンク

成瀬は天下を取りにいくのあらすじ

はじめに成瀬は天下を取りにいくのあらすじをまとめていきます。成瀬の魅力がたっぷり詰まっていて、アラサーの私でも彼女みたいにかっこよくなりたい!と感じる素晴らしい作品でした。

内容は6部構成

成瀬は天下を取りにいくは以下の6部のお話から構成されています。

  1. ありがとう西武大津店
  2. 膳所から来ました
  3. 階段は走らない
  4. 線がつながる
  5. レッツゴーミシガン
  6. ときめき江州音頭

西武大津店や膳所という言葉を聞くと、滋賀県民の方々はピンとくるでしょうか?そうですもちろん舞台は滋賀県、中学二年生の成瀬は今日も周りの目を気にせず、我が道を突っ走っていきます。

我が道をいく成瀬

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」「島崎、わたしはお笑いの頂点を目指そうと思う」幼なじみの成瀬あかりがまた変なことを言い出した。同じマンションで生まれ育った島崎みゆきは生まれてこの方、成瀬あかり史の大部分を見てきたが、いつだって成瀬は変だった。

成瀬はこれまで緊張をしたことがない。故に周りの目も気にならず、自分の思ったことをいとも簡単に実行にうつす。成瀬の言うことはいつもスケールが大きく、小学校の卒業文集に書いた将来の夢は「二百歳まで生きる」だった。最近は期末テストで五百点満点を取ると宣言したが、結果は四百九十点。しかし成瀬が落ち込むことはない。

いつも突拍子もないことを言ってはそれを実行していく成瀬をずっと近くでみていた島崎は、出来る限り成瀬をそばで見ていようと誓うのだった。

真っ直ぐ自分の信じた道を突き進む主人公の成瀬、彼女のその姿は読者のほとんどが憧れを抱くであろう。成瀬は今日も自分の可能性を信じ、変なことを実行していく。

成瀬は天下を取りにいくの感想

ここからは成瀬は天下を取りにいくの読了感想をまとめていきます。結末に関するネタバレは記載しておりませんが、内容にはより触れていますのでまだ読まれていない方は注意してね!

成瀬はとってもかっこいい

まず読み終えた感想としては成瀬は自分を貫いていてとてもかっこいいなぁということです。

閉店が決まった西武大津店のために貴重な中学二年生の夏を捧げたり、ミルクボーイのネタを見てM-1グランプリに出ることを決心したり、はたまた高校入学と同時に坊主にしては卒業までどのくらい髪が伸びるのか計測したりと常人ならぬ行動力を彼女は発揮します。こんなに自分の考えに真っ直ぐな人間ってそうはいませんよね…。

改めて私自身の学生時代を振り返ってみると、成瀬のように行動することはできていませんでした。周りの目を気にしてかっこつけたり、夢や目標を口に出すこともない。どこかで他人とは別のことをするのは恥ずかしいという、固定観念に囚われてしまっていたのでしょう。でもそういう人って世の中にたくさんいますよね?もしかしてあなたもそうかな?

やると決めたら即行動、自分の可能性に掛ける彼女の姿を文章から想像すると、社会人になった今でも心を奮い立たされる何かを感じます。学生時代にこの本を読める今の若い人たちが羨ましい!人と違うことは決して恥ずかしいことではない、成瀬のような人物と過ごす、なんなら自分が成瀬のような人間になる、こんな青春もありですね。

風変わりな本屋大賞

近年の本屋大賞は2023年「汝、星の如く」、2022年「同志少女よ、敵を撃て」がそれぞれ受賞しています。お読みになった方はご存知の通り、普段あまり本を読まない方にはなかなか重ための内容(とはいっても悪い意味ではなく、とても考えさせられる、素晴らしい作品)でした。特に「同志少女よ、敵を撃て」は戦争のお話ですからね。対して本作は主人公が平和な現代日本に住む少し変わった学生、加えて読書初心者も比較的読みやすい文章量。

なんと言っても成瀬と島崎の青春のひと時を一緒に味わえる清々しさが一つの醍醐味といえるのではないでしょうか。そういった意味ではここ最近にはなかった、少し風変わりな本屋大賞とも言えると思います。なんとなく本を読みたいな〜と思っている方にはぴったり、この作品をきっかけに読書の楽しさに気づく方も多くなると良いですね。

ひしひしと感じる滋賀愛

メインの登場人物となる成瀬と島崎は滋賀県在住。お話には「西武大津店」やローカルテレビ局「びわテレ」、地名の「膳所(ぜぜ)」など滋賀県民には馴染みの単語がたくさん出てきます。(馴染みなんだよね?)もちろん滋賀県が世界に誇る湖「琵琶湖」もお話の中で登場、成瀬が大津港からエンタメ船「ミシガン」に乗船してクルーズを楽しみます。ていうか湖にも港ってあるんですね、勉強になりました。(笑)

このように読めばひしひしと滋賀愛が伝わってきます、これ滋賀県民が読まないわけにはいかないですね!もちろん滋賀出身じゃない方でもお話自体が面白いので十分楽しむことができます。私も滋賀県に何の縁もない東北出身ですがめちゃめちゃ楽しめましたし、滋賀に一度足を運びたくなりました。

とにかく多くの方が成瀬と滋賀の魅力に浸かることができる、素晴らしい作品だと感じます。

まとめ

今回は成瀬は天下を取りにいくのあらすじとネタバレ感想をまとめました。

自分よりだいぶ年下なのに、どうして彼女はこんなにもかっこよく生きられるのだろう。

周りの目なんか気にせず、堂々と突き進んでいった方が人生楽しいのは間違いないですよね!改めてそのことを成瀬に教えてもらった気がします。ここ最近の本屋大賞にはなかった、清々しい風を感じるようなとても読みやすい作品でした。

気になった方はぜひチェックしてみてね!本記事が少しでも多くの方々の参考になりましたら幸いでございます。

タイトルとURLをコピーしました