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同志少女よ、敵を撃て/逢坂冬馬著「あらすじ・感想(ネタバレなし)」

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今回は逢坂冬馬著「同志少女よ、敵を撃て」をご紹介します。
※著者名の「逢」の字について、正しくは二点しんにょうとなります。

2022年本屋大賞受賞作品として大きな話題になっている作品です!

私のよく行く本屋さんでも特設コーナーが作られていました。

また本作は戦争をテーマにした作品であり、昨今ニュースを賑わせているウクライナとロシアの戦争も相まって多くの人が関心を持ったことでしょう。

これだけ話題になっているなら読まないわけにはいかないじゃないか…!
ということでさっそく読了致しました。

あらすじと感想を以下にまとめておりますので、参考までにどうぞ!

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あらすじ

時は1940年。

ソ連に住む16歳の少女、主人公セラフィマは故郷のイワノフスカヤ村で裕福でなくとも幸せな生活を送っていた。

2年の時が経ち、ドイツとソ連の戦争が激しさを増してきた頃、イワノフスカヤ村に突如としてドイツ軍兵士たちがやってくる。

彼らはセラフィマの目の前で瞬く間に母親を含めた村人を殺し、村を壊滅状態にさせた。

最悪の状況が目の前に広がり自身も死を覚悟したその時、ソ連赤軍が急襲しセラフィマを窮地から救う。

赤軍を指揮していたのは女性兵士イリーナ
目の前で母親を殺され、村人を殺され、そして自分も殺されそうになったセラフィマに彼女は問う。

「戦いたいか、死にたいか」

何の覚悟も持たない少女にいきなり突きつけられる重い問い。

セラフィマは狙撃兵になることを決意し、イリーナが指導を行う訓練学校へと向かう。

学校で出会う仲間、実際の戦場、そして多くの人の死。
数多の死線を潜り抜けたその先に、セラフィマは何を思うのか…?

悲惨な戦争を通して、平凡に暮らしていた少女が敵を撃つ狙撃兵へと成長していく物語。

感想

いかに戦争というものが凄惨であり、絶対に起こってはいけないことだということを改めて感じさせてくれる作品でした。

書籍は結構分厚く、およそ500ページと長めの内容です。
読書初心者の私としては購入する際、少しひよってしまいました。
本当に読了できるのか…と。

しかし一度読み始めると先が気になりあっという間に読了!
描写がとてもリアルでかなり引き込まれてしまいました。

女性兵士にスポットを浴びせた本作は、セラフィマやイリーナをはじめとした若い女性兵が多く登場します。

故郷の小さな村で平和に暮らしていたセラフィマ。
戦争なんて起こらなければ彼女は狙撃の術や人間の殺し方など学ぶこともなかったはずで、きっと村人たちと互いに支えあいながら幸せに暮らしたことでしょう。

戦場に老若男女は関係なく、彼女たちにも容赦無く銃口が向けられます。

数十年という長い時を生きた人間でさえも、死際は実に様々なもの。

人はこんなにもあっけなく死んでしまうんだと、何度も考えさせられました。

そして何より忘れてはいけないのが、現実世界において現在進行形で起こっているウクライナとロシアの戦争です。

本書の内容はいまから約80年前の独ソ戦を描いたものですが、今まさに同じようなことがウクライナで起こっているのです。

セラフィマのように目の前で母親を殺された少女もいるかもしれません。

こんなにも多くの犠牲を出し、誰一人として幸せにならないことが分かっているはずなのに、人類はまた戦争の道を選んでしまいました。

今すぐに戦争は辞めるべきです。

そして一人でも多くの命が助かり、戦争終結に向けて事が進むのを願っています。

終わりに

今回は逢坂冬馬著「同志少女よ、敵を撃て」をご紹介しました。

さすがは本屋大賞受賞作品…。
他の書籍にはないリアルな描写、兵士の心情を描く様は圧巻です。

多くの人々の心に刺さる内容であること間違いなし!

少しでも過去に起きた戦争や、現在のロシアとウクライナの戦争に関心がある方はぜひ読んでいただきたい作品。

本記事が少しでも皆様の参考となれば幸いです。

P.S.
たまたまいつも行く書店に著者の逢坂冬馬さんが訪れ、サイン本を作成していたので応援の意味も込めて購入させて頂きました!

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これから発表される作品にも大いに期待しております、頑張ってください!!!

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